【米国株】雇用統計とは?
概要
米国雇用統計はアメリカの労働省労働統計局(U.S. Bureau of Labor Statistics、略してBLS)が毎月発表している経済指標です。アメリカの雇用情勢を表している指標で、調査対象者が多く労働市場の状況を把握できることから、FXトレーダーのみならず、世界中の市場参加者から最も注目されている経済指標です。*1
注目指標
雇用統計で発表される統計は全部で10数項目あり、データも膨大です。この中で特に注目されるのは、非農業部門雇用者数(NFP: Non-Farm Payroll)と失業率、平均時給です。*1
非農業部門雇用者数
自営業や農業従事者を除いた、民間企業または政府機関に雇用されている就業者数を表しており、事業所の給与支払い帳簿を基に集計されています。*1
失業率
失業者÷労働力人口(失業者+就業者)によって求められます。*1
平均時給
平均時給とは、農業部門以外の主要産業の1時間当たりの平均賃金とその増減をまとめた指標になります。平均賃金が伸びれば個人消費に拡大につながるため、景気やインフレの状況を確認するための指標として重要視されています。*2
注目点
現在は、世界的なインフレにより、世界各国が利上げにて経済の過熱を抑制しようとしています。そのため、雇用統計に期待されることは、「経済の加熱が抑制されるていることが確認できる」ということです。
具体的には、非農業部門雇用者数は減少していること、失業率は上昇していること、平均時給が下落していることが望ましいです。また、市場予想を下回ることが株価にはプラス材料として認識されます。
先日のADP雇用統計では、非農業部門の雇用者数は減少傾向にあるが予想を上回り、新規失業保険申請者数は上昇しています。また、平均時給は依然として上昇していますが、上昇幅は先月よりも減少していると言うものでした。雇用統計はこれらに注目しましょう。