【コラム】There's Always a Bull Market
今日はコラムを書きます。
直近の米国株振り返り
直近の米国株は、10月を境に相場転換し、乱高下を繰り返しながら上昇しています。これは、以下が要因となり、投資家のセンチメントが好転しているからです。
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10,11月のCPIにより、インフレの鈍化が期待される。
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パウエル議長発言により、12月の利上げペース鈍化が期待される。
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雇用統計の数字は予想超えだが、下落トレンド継続中。
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ISM製造業景況指数はついに50割れ
詳細は、こちらにまとめております。
S&P500のチャートは、50日移動平均線を超えて、200日移動平均線で跳ね返されていますが、100日移動平均線で支えられるかという展開になっており、上抜けすると上昇トレンドが始まるという面白い展開になっています。
直近のセクター別値動き
直近のセクター別値動きは以下のようになっていて、総じて上昇しています。
月間でみると、エネルギー銘柄のみがマイナスで、その他はプラス推移です。これは、市場の興味が、インフレから景気後退に移ったことを示唆していて、原油の需要が落ち込むのではないかという観測が強まっているからです。2022年、長きにわたって市場をアウトパフォームしてきたエネルギー銘柄はモメンタムを失いつつあります。
景気後退の株高とはよくいったモノですが、情報、半導体、一般消費財などのPERが比較的高い銘柄も上昇していますが、今後はじまる景気後退は逆業績相場と呼ばれ、EPSの下方圧力と、PERの拡張の綱引きをしながら乱高下を繰り返します。月間騰落チャートを見ても序盤に大きな上昇こそあったものの、後半はヨコヨコしているのが見て取れますね。
このような状況で、一番利益を取りやすいのは、上昇のペースはゆっくりだけども、ヒタヒタと上昇する株です。注目する点としては、月間騰落率のチャートが安定して右肩上がりの銘柄が利益が取りやすいです。投資家はここを狙って投資をすることで、下落は小さく、上昇は着実なPFを組みことができます。
直近好調なセクター
セクター別パフォーマンスで示した通り、月間騰落率ではエネルギーを除いたセクターは全て上昇しています。ただし、上昇のプロセスはそれぞれ異なりますし、罠銘柄も含まれています。
直近で投資家心理の中心にあるのは「景気後退」です。景気後退に強い銘柄を選ぶことで、今後、不景気の株高相場で安定して大きな上昇をとることができるでしょう。景気後退に強い銘柄についての詳細はこちらをご確認ください。
昨日の米国相場
昨日の米国相場は、主要3指数全て大幅なマイナスでした。大きな経済指標等はなかったのですが、短期的なテクニカル要因で、200日移動平均線に弾かれたこと、FEDウォッチャーのニックが、ターミナルレートの上昇をリークしたことなどが要因として挙げられますが、その中でも、上昇しているセクターや商品は存在します。
主要3指数が下落している中で、私のPFは上昇しています。このように、下落が優勢で上昇圧力の弱い投資先に投資するよりも、上昇圧力が強く、下落圧力の弱い商品に投資する方がはるかに中期での投資成績は上がります。
米国の著名投資家ジム・クレイマー氏は「There's Always a Bull Market(いつもブルマーケットは存在する)」と語っているように、どこかが弱ければ、どこかが強いというのは、投資市場において自然なことです。
短期投資はテクニカル優先の投資法であると私は思っているので、フェイントをかけられたり、予想の逆を行ったりと、株価の未来を読むのは難しいと感じます。しかし、長期、中期の目線であれば、成長産業や商品に投資することで、ある程度安全に資産を運用することができると思っています。
そのためには、長期投資でコアをしっかり固めて、サテライト投資で中期目線の株・商品に手を出すのが投資の楽しみ方としては正しいと思います。
直近のトレンドはどこにあるのか、自分で調査しながら、より安全なところに資産を振り分ける、損切り、利確は迅速に行うように心がけると、投資のスキルは格段に上昇すると思います。
好調な投資先を調べる
好調なセクターを調べる方法や、情報を収集するのは大変かと思います。トレンドや、決算などを私の方で収集しておりますので、投資の参考になさってください。
どうしてもわからないという方は、長期投資100%でVTI, VT, QQQなどの指数を買うのがいいと思います。個別株を持ちたい、指数をアウトパフォームしたいと考えている方は、以下の銘柄のパフォーマンスを見ながら購入を検討されるといいと思います。
出口戦略
好調な投資先に投資をする上では、出口戦略は非常に重要です。相場には先見性がありますので、業績がいいからといって長くホールドしていると、業績が悪くなった時には、取り返しのつかない暴落に巻き込まれていることは少なくないです。(身に覚えがある人も多いのでは。。。。)
いくつか載せておきます。
図 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ
図 クラウドストライク
図 テスラ・モータース
図 エヌビディア
これらの銘柄は、将来が非常に有望として、決算を落とさずにずーっと上昇してきましたが、いざ、逆金融相場になると、業績の悪化よりも先に、株価は崩落してしまいました。長期的には業績に連動して株価は上昇することが予想されますが、中期で見るとセクターローテーションが起こるまでは、厳しい相場が継続することが予想されます。
ここでは、セクターローテーション(金融相場・業績相場・逆金融相場・逆業績相場)の考え方と、過去の株価動向、強かったセクター・商品、理想の立ち回り方法などをまとめた保存版となっております。まだ、制作途中ではありますが、既にいくつかの記事は完成していますので、参考になれば嬉しいです。
以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。